人手は　ない　

猫の手は、ある。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

神聖高貴にして卑俗怠惰。その両面を臆することもなくさらけ出して猫そのものを生きている　とんでもなく素晴らしい！存在だ。

その足裏には、人が触れると無限の幸せを覚えて陶然となってしまう肉球を持っている、動く自由なのである。あくせくと生きざるを得ない人間なぞ足元にも及ばない高等遊民なのだ。

お手伝いなんぞ、するわけがない。
（ひとが一生懸命になって集中しているときに限って、やれ遊べ腹減ったと言い出す猫族と同居していると忍耐と諦観がおのずから身にそなわるというものだ）

まったく猫というやつらは・・・　かくして人はこの小動物に嫉妬と羨望の絡み合った感情を持つ。
マッタク猫トイウヤツラハ・・・　でも、振り向いてもらえないとどうして寂寥を感じてしまうのだろう？

猫は・・・　愛すべき傍観者。　
得意の時も、失意の時もかわらない親しさと温もりをもって傍らにいてくれる。
アリガトウ